近年我が国では、東日本大震災を始めとして、甚大な被害をもたらす地震が発生したほか、南海トラフ地震等の巨大地震発生も懸念されております。
また、西日本を中心に、全国的に広い範囲において記録的な大雨を記録した平成30年7月豪雨被害や、同年9月には、我が国で初めて大手電力会社のエリア全域が停電する事態となった平成30年北海道胆振東部地震が発生しました。
こうした大規模な自然災害発生時に、水道施設の被害を最小限に留めるため、水道施設の強靱化はその重要度を増しています。
本シンポジウムでは、過去の災害の経験から得られた教訓、これまでに実施した対策やその効果などを共有し、水道の強靱性を十分に発揮させるための対策について、ハード・ソフト両面からどのように取り組みを進めていくべきか議論します。
札幌市水道局給水部長
(水道技術管理者)
村上 文章 様
北海道胆振東部地震では、地震による直接被害の他、全道ブラックアウトというこれまでに経験がない事態となりました。
この災害から得られた教訓や迅速な復旧に向けた応援活動をどう行ったかをお話していただきます。
仙台市水道局次長
(水道技術管理者)
菊池 修一 様
東日本大震災から得られた教訓や、広域災害の視点から今後どうしていくべきか、また、豪雨災害への対応・対策についてお話していただきます。
神戸市水道局副局長
(水道技術管理者)
田中 孝昌 様
地震対策のあり方を考え直す契機となった阪神・淡路大震災から四半世紀が経ち、災害から得られた教訓やこれまでに行った対策の他、残された課題が何かについてお話していただきます。
広島市水道局次長兼技術部長
(水道技術管理者)
松岡 俊典 様
多発している水害の中で断水被害が最も大きかった平成30年7月豪雨の経験から得られた教訓や、地震と並ぶ喫緊の課題となった水害に対して必要な対策等についてお話していただきます。
日本水道協会工務部長
田村 聡志
(元東京都水道局 水道技術管理者)
過去の災害の経験から得られた教訓やこれまでに実施した対策と効果、これからの課題等について、パネリストの皆様からハード・ソフトの両面から基調講演をいただきました。
北海道胆振東部地震では、水道施設の地震による直接的な被害に加え、全道停電というこれまで経験のない事態となった。この地震から何を学び、教訓としたか、迅速な復旧に向けた応援活動をどう行ったか、また、想定外への備えはどうあるべきかについてご講演いただいた。
東日本大震災から得られた教訓や実施した対策の他、南海トラフ巨大地震など今後発生が危惧されている広域的な地震を念頭に、広域災害の視点から何をすべきか。
また、台風19号においては多数の河川の氾濫等に伴い大きな被害が発生した。この災害から得られたこと、求められる対策は何か、広域的な応援活動をどう行ったか等についてご講演いただいた。
地震対策のあり方を考え直す契機となった阪神淡路大震災から四半世紀、阪神淡路大震災から何を学び、教訓とし、これまでどのような対策を行ってきたか、また残された課題は何か等についてご講演いただいた。
多発している水害の中で断水被害が最も大きかった平成30年7月豪雨の経験から、何を学び、教訓とし、対策を実施したか、広域的な応援活動をどう行ったか、地震と並ぶ喫緊の課題になった水害に対して必要な対策は何か等についてご講演いただいた。
基調講演を踏まえて、水道事業体が抱える課題や教訓について、以下のテーマで意見交換を行いました。
これまで議論を交えて、『今後、我が国の水道が目指すべき強靱化』について、どういった対策が必要かなど、パネリストの皆様から、全国の水道関係者に向けたメッセージを頂戴しました。
本シンポジウムでは、パネリストの皆様から基調講演や意見交換、また、今後我が国の水道に重要となる“強靱化”についてのご発言をいただきました。
仙台市の菊池様より、シンポジウムを振り返って、全国の水道を支える皆様にエールを頂戴しました。
仙台市水道局次長
菊池 修一 様
日本水道協会 工務部長
田村 聡志
昨今、頻発する自然災害を大きな教訓として受け止め、水道事業は、災害への備えを強化していく必要があります。今後、地震を初めとする自然災害に立ち向かっていくための、今後の取り組み等について、パネリストの皆さまの発言がありました。
地震等による災害は、水道事業体にとって施設被害による給水への影響だけでなく、復旧の費用負担も含め、その後の経営面にも大きな影響を及ぼします。
全国の事業体の皆さまが、災害に強い水道の実現のために、強靱な水道を目指し、今後一層、施設の更新・耐震化を進めるとともに、これまでの自然災害の教訓を踏まえ、各事業体での災害対策訓練の強化や事業体合同で行なう広域的な災害対策訓練を実施するなど連携強化に取り組んでいただければ思います。
また、災害発生時における迅速かつ円滑な支援活動、そして受援体制の構築に向け、今一度、日本水道協会の『地震等緊急時対応の手引き』の活用・周知にご協力いただきますよう、併せて、お願いいたします。
最後になりますが、パネリストとご視聴いただいた皆様には、長時間お付き合いいただきまして、厚く御礼を申し上げます。