東日本大震災から10年の歩み
青森県支部 事例紹介
①3t給水車導入(青森市・H29年度整備)
青森市ではより規模の大きい断水など様々な災害への応急給水に対応するため、既存の2t給水車2台に加え、平成29年度に3t給水車を導入しました。配管ヒータや、タンク内の水位を確認するための透視管に加えて水位計を装備しており、災害が厳冬期に発生した場合であっても、即時の応急給水に対応できるように配備しています。
②浄水場等の非常用自家発電設備(八戸圏域水道企業団・H23~24年度整備)
東日本大震災の長時間停電の際に、取水・浄水・送水施設の非常用自家発電設備の燃料確保に奔走した経験から、無給油運転可能時間を48時間以上となるよう燃料タンクを増設するとともに、石油商業組合との「災害時における石油燃料の優先供給に関する協定書」締結や青森県が取りまとめている「大規模災害時の石油供給に係る重要施設」への登録を行い、長時間停電の対策強化を行いました。
③薬品注入設備(八戸圏域水道企業団・H23年度整備)
水道用薬品は、長期保存による劣化を考慮し必要以上に備蓄しないようにしておりましたが、東日本大震災で年間契約していた水道用薬品の製造工場が被災し納入不能となった経験から、在庫の管理基準を設け、災害時の予備を含めた適正量を常に備蓄するよう管理体制を見直しました。
④資材備蓄センター(八戸圏域水道企業団・H26年度整備)
応急給水及び応急復旧を迅速かつ効果的に行うため整備した資材備蓄施設です。災害復旧の拠点となるこの施設は、車両(10tトラック)が通り抜けできる構造となっており、天井クレーンやフォークリフトを使用して、用途別に備蓄した給水タンクや給水袋、非常用飲料水、補修用資機材、災害支援用品などをスムーズに搬出入できるようになっています。また、停電時でも活動できるよう、非常用自家発電設備を設置しています。