令和3年度 日本水道協会全国会議(オンライン開催)

東日本大震災から10年の歩み

山形県支部 事例紹介

①車両燃料備蓄施設(山形市・H26年度整備)

応急給水及び応急復旧を行うため、災害時でもガソリンや軽油を安定的に供給できる態勢を整え、上下水道部車両や他水道事業体からの応援隊に対する給油をすることで、被災地域の早期復興に貢献することを目的とする、燃料供給設備を兼ねた車両燃料備蓄施設です。

②災害用貯水槽(山形市・R2年度~整備)

山形市では、より多くの箇所で飲料水を確保し、応急給水活動の初動対応を迅速に行うため、震度5弱以上の地震発生時、市内28箇所に拠点給水所を開設し応急給水を行います。このうち23箇所の小中高校では、受水槽に緊急遮断弁等を設置した災害用貯水槽の整備を進めております。(具体の内容は、事例発表をご覧ください。)

③非常用発電機用地下重油タンク_松原ポンプ場(山形県企業局・H23年度整備)

松原ポンプ場では、上山市に水道水を圧送供給しています。災害等による停電に対応するため、平成23年に非常用発電機の運転可能時間を延長できるよう、重油タンクの容量を増設しました。(2,500ℓ→7,500ℓ)増設によって、追加で給油しなくとも概ね1日半程度、受水団体の配水池と合わせれば2日間の停電に対応することが可能となりました。
※ なお、R2年度に非常用発電機の更新の際には発電機をダウンサイジング(600kW→375kW)しており、R3年度時点では3日間の停電に対応することが可能となっています。

④庁舎非常用発電装置(酒田市・R2年度整備)

本市では、東日本大震災以降、災害発生時における停電対応として、可搬式発電装置を設置していました。しかし、この方法では、即時対応が困難であることに加え、庁舎全体への電源供給が十分に行き届かないという課題がありました。そのため、災害時の対策本部の設置や業務継続の確保として、常設の非常用発電装置を整備したものです。
これにより、停電時に人為的操作を必要とせず、自動運転による電源供給がなされるとともに、搭載燃料で約30時間の連続運転が可能となりました。